エクステリアとは?

エクステリア

エクステリアは、一般的にはインテリアの対義語であり、建物のインテリア部分以外の建物外壁までを含めた敷地内の空間の総称です。つまり、敷地内の家の外回り全てと建物の外壁までを含めたところ、建物の外に見えている全ての空間です。具体的な空間としては、駐車スペース・アプローチ・門柱・塀・庭・バックヤード・玄関まわり・・・などが該当します。今までの日本の住宅は、どちらかといえば、住宅本体である建物や内部のインテリアを中心として発展してきました。言いかえれば、住宅内部における居住性、ライフスタイルへの対応という部分が主に考えられ、外の空間に関してはおざなりにされていた感もあります。

快適な生活のためのエクステリア

しかし、価値観も多様化し、量よりも質が求められる現在、エクステリアは、敷地内において単なる外を囲うもの(外構)でなく、みなさんのライフスタイルに応じた形でより快適な生活空間を創る、という大きな役割を担っています。快適ということは、住む人にとって「心地良い」「肌に合う」「満足している、不満を感じない」ということです。家の中と同じように、エクステリアも快適な空間でなければいけません。

見るからに車を入れにくそうな駐車スペースや、昇り降りしにくそうな使い勝手の悪い階段などもたまに見かけます。また、キレイに手入れされた樹木や咲き乱れる草花もあれば、逆に全く手入れされていない荒れ放題の樹木もあります。何をもって快適とするかは、そこに住まう方の個性・価値観・家族構成・ライフスタイル・テイスト(好み、趣味)・生活時間帯など、さまざまなことが分からないと見えてきません。

また、エクステリアには、建物内部には持ち込みにくい、樹木、土、水などの自然素材の材料があるのも特徴です。建物の中では表現しにくい部分を、自由な発想でデザインしていくことも可能なのです。

街並みへの貢献

また、単にそこに住む人だけのエクステリアでなく、道往く人や地域社会にとっても快適な外の空間でなければなりません。エクステリアはそのまま街の景観となるからです。威圧感のある高い塀の前を通るより、適度な緑があり、四季折々の変化を感じさせるところの方が、誰もが心地よい空間です。そういった意識は、家を建てるあなただけではなく、私たちエクステリアデザイナーにとっても重要なことです。

住宅のエクステリアなんて今まで知らなかった、考えたこともなかった、という方も多いのではないでしょうか。簡単にポイントをまとめると、

  • エクステリアとは、敷地内の建物内部をのぞく全ての空間のこと
  • 今までの家づくりでは、軽く見られがちだったが、本当は大切な空間
  • 様々な素材を使ってライフスタイルに応じた快適な空間づくりができる
  • エクステリア=まちの景観、という意識持つことも大事

ということになります。家づくりにおいては「エクステリア」のことをもっと真剣に考えてほしい、というのが、エクステリアの仕事に携わる私たちの願いです。というのも、エクステリアにもしっかりこだわった家は、見た目の雰囲気も良く、機能的にも使いやすくて、家族が快適に過ごせる家になっており、そこに住む家族の満足感がとても高いからです。

また、日本ではあまり考えない要素ですが、資産価値という点においても、エクステリアやお庭がしっかりと造られていて手入れもされている家と、そうでない家とでは、売却時や貸し出す際にかなりの差ができてきます。では、なぜこれまでは、エクステリアは軽視されていたのでしょうか。

それは、建物主体の家づくりだったからです。これまでの家づくりでは、基本的に、利益につながりやすい家本体に予算の多くを割いて、エクステリアは設備、またはオプションといった扱いでした。結果として、エクステリアのことを決める段階になって、予算が足りないという状況になり、お手軽工事でできるようなエクステリアが増えていったのです。しかし、これまでお話ししてきたように、エクステリアというのは家にとっても家族にとっても大切な空間です。そこを甘く見ていたばっかりに、実際に住み始めてからエクステリアに不満を抱き、早々にリフォームされるというケースも少なくありません。

「家」と「庭」が一つになって「家庭」という言葉になります。つまり、建物だけでなく、庭についてもしっかりと計画され施工された住まいが、本当の意味での「家庭」であるということ。カエデスタイルでは、エクステリアも含めて、住まいの外空間は全て「庭」と考え、デザインしています。

参考資料:「住宅エクステリアの100ポイント」/ 藤山 宏 / 学芸出版社